新車を買う場合、まずは興味のある車を実際に見てみよう、ということになります。
近場のディーラー・ショウルームに出かけ、飾ってある車をとりあえず覗く。
シートに身を沈め、ステアリングを握り、アクセルペダルの位置を確認。
レバーの位置やインパネの形状、また視界の状況とインテリアの質感などを「診断」するのではないでしょうか。
そして、最後にプライスタグを見て車格を考えます。諸経費込みで200万円、だいたいこんなところだろうか?
引用:http://st.ilfattoquotidiano.it/wp-content/uploads/2015/02/Mazda2_2015_interior_7-990×699.jpg
あなたなら、デミオの車格をどうお感じでしょうか?排気量が1.3L、1.5Lなら文句なしにホンダ・フィットとバッティング。
あるいは、このコンパクトさならトヨタ・パッソあたり?いや、ターボエンジンが付いているんだから、走りは凄いに違いない。
もしかするとアウディA1あたりがライバルか??
まずは、マツダ・デミオの「価値」をよく考えることから始めるのが自然ですね。
デミオのどこに惹かれるのか?それを整理しよう
引用:http://st.motortrend.com/uploads/sites/5/2014/07/2016-Mazda2-Japanese-Spec-front-view-on-wet-road.jpg
200万円で買える車で最も人気があるミニバン、といえばトヨタ・シエンタ。
2015年7月のモデルチェンジ以来、月販8,000台から12,000台をゆうゆう数える、人気車です。
車両価格だけ見れば183万円から198万円、1.5のハイブリッドで7人乗車が可能。
デザインは「アクア顔」のフロントマスクですが、サイドビューは大変個性的。
太い曲線をうまく取り込み、後ドアの形状にもこだわりがあります。
女性や子供にも好評な楽しさがあり、デミオとは対極線上にあるファミリーカーなのです。
トヨタのスタイリッシュミニバンのウイッシュも、廉価版は185万円。
しかも1.8Lから2.0Lのバリエーションですから、7人の乗車でも峠道でも問題なく加速します。
つまり、デミオの位置する200万円というプライスレンジは、ある意味ファミリーカーあり、スライドドアあり、ハイブリッドあり、7人乗りあり、という異種格闘技の真ん中。それでも、デミオを選択する理由がはっきりしないと、値引き交渉とはいきません!
ライトウエイトスポーツカーが欲しい!でなきゃデミオは選べない
引用:http://foto.infomotori.com/photo/2015/02/16/cache/Nuova-Mazda2-prova-su-strada-6_restyling.JPG
マツダが誇るグローバルカーとは?答えはミアータ、つまりロードスターです。
フィアット124スパイダーも、マツダ・ロードスターの兄弟車。
2シーターのオープンカーは世界の高級車セグメントにありますが、ロードスターは文字通りライトウエイトスポーツカーであり、一般市民が買える本物のスポーツカー。
実は、ロードスターは1.5Lのガソリンエンジンで、ボトムレンジは249万円。
と、いうことはスポーツバージョンに仕立てたデミオにほぼ重なるプライス、ということになるのです。
ここまでくれば、値引きのライバル、ターゲットはライトウエイトスポーツの香りムンムンの車、ということになります。ここでマツダの営業担当者の堅いガードを崩すようなターゲットを連れてくることにしましょう。
VWポロ。まずはいわくありげなドイツ車で攻める!
引用:http://resources.carsguide.com.au/styles/cg_hero_large/s3/h2h-honda-city-mazda-mazda2-sedan-2015.jpg
VW POLOは、トヨタを追いかけるドイツの巨艦ブランドの末弟です。
1.2L DOHC2気筒のガソリンエンジンにターボ、全長は3,995mm、全幅1,685mm、車両重量1.13tとデミオと真っ向勝負、といったところでしょう。
リッター22.2kmの燃費走行は、もちろん欧州の基準値ですので日本国内では若干落ちますが、難点といえばハイオクガソリン、ということでしょうか。
ベーシックモデルの
TSI Trendlineが199万円
ハイグレードモデルの
TSI Highlineが258万円
クロスカントリーモデルのCrossPoloが279万円ですが、これはライバル車としてはむしろCX-3でしょう。
よって、199万円と258万円のプライスがどこまで下がるかを、VWディーラーで見積もってもらいます。