トヨタは2015年で世界一の生産・販売数を勝ち取ったことは有名ですが、実はその陰で「これは」と感じた企業には、積極的にアプローチしていることはあまり知られていません。
引用:http://3.bp.blogspot.com/-tPh4jJkKNxA/VxfXmOMj4TI/AAAAAAABYUM/wuYrxZTqsxIonaG-Bbts8Xx0Whd-XDQ1wCLcB/s1600/Toyota-Prius-Wald-1.jpg
現在、マツダにはクリーンディーゼル+MTという車がほとんどの車種に設定されています。
ところが、このマツダに唯一ハイブリッド車があることをご存知でしょうか?その名も「アクセラハイブリッド」。
マツダの中型セダン1車種のみ、電気モーターを搭載しています。
マツダには、電気モーターとガソリンエンジンという2つのユニットを結び付けるテクノロジーはありません。
ディーゼルが主流の欧州市場で好評を得ているマツダですが、電気モーターの威力はスバルにもスズキにも及んでおり、トヨタに提携を願い出てきたのはマツダの方から、でした。
トヨタはマツダの求めに応じて、ハイブリッド技術を惜しみなく供与します。
が、その際のマツダの魂動デザインに衝撃を受けます。トヨタの関係者は広島に日参し、それがTNGAという開発プロセスに結び付きます。
トヨタほどの大企業が、他社の技術を称賛し受け入れる、これこそが新型プリウスの誕生に大きな影響を与えました。
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新型プリウスは、見た目以上にしっかりできている
引用:http://www.j-sd.net/wp-content/uploads/2015/07/Next-gen-Toyota-Prius-1.jpg
ハイブリッドといえば、プリウス。プリウスといえば低燃費、、、これは自動車に関心のない人でも知っている常識でしょう。
ですが、20年前に誕生したプリウス、といえば平凡な小型セダンであり、これが「未来の車?」とがっかりした人は少なくありませんでした。
ところが、2代目プリウスにライバルが現れ、トヨタは200万円を切るプライスで、ハイブリッド車を販売。これがプリウスの人気に拍車をかけます。
ライバルはホンダ・インサイト。2人乗り2ドアのクーペタイプで、850kgという超軽量、1Lエンジンで35km/Lという世界一の燃費を誇ります。
1999年のインサイトは、まさに「ホンダがハイブリッド車を作るなら、こういう車」というメッセージであり、スタイリングにこだわったホンダならではの訴求方法でした。
ハイブリッドテクノロジーには、モーターと蓄電池の搭載が条件で、特にモーターは回り続けることで発熱効果が高まります。
そのため、冷却装置も2つ必要になります。2016年現在のプリウスは、こうした熱対策にも非常に成功を収めています。
最廉価レンジが242.9万円。これで十分な走り
引用:http://images.hgmsites.net/med/2016-chevrolet-volt-vs-2016-toyota-prius_100537712_m.jpg
ベース車両が250万円弱、これはどう評価すればよいでしょうか?
複雑なハイブリッドシステム、アイドリングストップ、回生エネルギー蓄電、自動運転(車庫入れ)、数多くの安全装置、危機回避システム、、、これらが当然のごとく付加されているプリウスですが、購入層は「プリウスには時代の最先端が詰まっている」ことを当然としています。
そういえば、プリウスの弟(妹?)にはアクアがおり、カローラハイブリッドがいて、おしゃれなワンボックスカーシエンタや、欧州で絶好調のオーリスもいます。
兄や姉にはクラウン、ヴェルファイア、ハリアーなど年々増えています。
と、なるとこの250万円というベースプライスは、あくまでも「2016年の時点での未来は、この価格ですべて買える」という意味になるわけです。
ですが、アメリカではシボレーボルト、テスラS、などと日々低燃費の車が出てきます。ベースプライスは上がるよりも、むしろ下がるのが常識なのです。
新型プリウスの売れ行きも一段落
Aプレの値引きはどのくらい??
引用:http://www.motorsportnationals.com/wp-content/uploads/2016/04/Prius.jpg
納車3か月待ち、4か月待ち、、、トヨタの公式サイトでは「お詫び」の形で特定バージョンの人気をさりげなく宣伝しています。これを見ると、人気グレードはSシリーズ!
グレードは上から
○Aプレミアム・ツーリングセレクション
○Aプレミアム
○Aツーリング
○A
○Sツーリングセレクション
○S
○E
の7種類です。
納車待ちが出来ているのはすべてA以上のランク。
何が違うのか、といえば
●Aプレミアム・ツーリングセレクション・Aプレミアムには「Toyota Safety Sense P」という衝突回避支援システムが標準設定され、シートが本革であること(前2席は快適温熱シート)です。
Aプレミアム・ツーリングセレクション が 319.9万円
Aプレミアム が 310.7万円
と、定価ベースで300万円超となります。
ここではまず300万円ジャスト、に下げ、そこからどのくらい値引きができるかを始めましょう。
AツーリングとAは大本命
生産フル回転の今からが値引きは大きい
引用:http://cdn.ecomento.com/wp-content/uploads/2015/09/Toyota-Prius-2016-13-740×425.jpg
Aツーリング と A は、今最も受注数の多いグレードとなっています。
なぜか?ひとつは、プリウスに乗っていたユーザーが乗り換えるパターン。
一度静かな車に乗ってしまうと、そのあとは最新の直噴ディーゼルに乗り変えることなど、できない人が増えていきます。
そもそもが、プリウスに求めるユーザーの条件は「低燃費」「静粛性」「安全性能」「最新技術」の4点であって、峠のコーナーリング性能や、加速の良さなどは加味していません。
50代、60代、70代といった世代がこぞって買うことを想定しており、インテリアにも飛びぬけた造形は皆無です。
●AツーリングとAは、「Toyota Safety Sense P」という衝突回避支援システムが標準設定されています。
が、シートは合成皮革です。実は、この点だけが最上位の2グレードと異なる部分なのです!
Aツーリング は 292.6万円
Aは 277.7万円
ツーリングの場合は アルミホイールが5本スポークになります。
このあたりの価格設定は、非常に引っかかる部分でしょう。安全性能も標準、見た目はなにも変わらない。本革シートか否か、それだけの違い。
つまり、この2グレードは、ベース車両のEに近づけるようにすべきでしょう。15万円から20万円の値引きは楽勝です!
SとEはこれ以上値引き可能か?
引用:http://www.carfax.com/cms-images/cars/Toyota/prius/2016/2016-Toyota-Prius-11.jpg
●Sツーリング、S、E は「Toyota Safety Sense P」がオプション設定です。価格は86,400円。
車両本体価格は
Sツーリングは 262.8万円
Sは 247.9万円
Eは 242.9万円
注意すべく点は、40.8km/Lの超低燃費はEグレードのみで、そのほかはすべて37.2km/Lということです。(4WDタイプは34.0km/L。Eは2WDのみ)
Eは240万円スタートからの値引き、ということになりますが、アクアのGブラックソフトレザーセレクションでさえ、37km/L、209万円ですから、わずか3km/Lで40万円もの差はどうなのか?
と考えると、Eは220万円くらいまで下げてもまだ足りない、と考えてもよいはず。
現行値引き額は10万円から15万円だが、30万円もそろそろ出てきた
引用:http://img.theepochtimes.com/n3/eet-content/uploads/2016/03/23/Auto-Show-Future-of-E_Chas.jpg
値引きの主役はSツーリング。これはトヨタが想定していた量産グレードだったことが理由です。納期が早くなります、という触れ込みでSツーリングを勧めるディーラーが多いこと、そして、値引きでお詫びします、というケースが増加しています。
プリウスは、シートの表皮だけが若干違う程度ですから、AからSツーリングへ下げて、オプションを安く付けてもらうなどの方法で値引きをゲットできるでしょう。